こんにちは、40歳、香港在住、先日、専業主夫になりました。ダディーです。
このブログでは家事・育児について、夫婦・家族についての記録をつけていきたいと思います。
読んでいただける方がいたらうれしいです。
夫婦別姓について書いてきましたが↓
今日はそんな私達が娘を授かった話です。
夫婦別姓について③娘の誕生
娘を授かりました。
夫婦別姓の結婚を決め、楽しい結婚生活を送っていた私達は
結婚して間もなく、さらに嬉しいことが起きました。
そう、娘を授かりました!
ブライダルチェック
結婚当時私は38歳、妻は33歳。
子供は絶対ではないけど、自然に授かれたら欲しい。
と話していた私達は結婚後、
二人共ブライダルチェックのようなものを受けに行きました。
そこでなんと、
「もしかしたら不妊治療をする必要があるので来月、検査に来るように」
と言われた妻。
落ち込む妻。
とりあえず検査してみようと励ます私。
体調がどんどん悪くなっていく妻。
心配する私。
そして、、その検査に行くより前に、妊娠が発覚したのです!
苗字どころではない最初の半年
医者に言われていたこともあったので、本当に奇跡だねと大喜びの私達。
こんなにも直ぐに授かれるとは思っていなかったので
香港での妊娠・出産情報を調べる毎日。
私はまだ働いていたのですれ違い生活の中
妻の具合はどんどん悪くなる(結局生まれる直前までつわりがひどかった妻)
やっと少し落ち着いた6ヶ月頃、
夫婦別姓と子供の苗字について話すことができました。
改めて夫婦別姓を考える
夫婦別姓を解消する(籍を入れる)という選択
色々と話し合い考えた結果、夫婦別姓を選択したけれど、
子供が生まれるとなるとまた違うんじゃないか、
入籍をしたほうがいいのではないか。
もちろんこれは何度も話にあがりました。
「娘がかわいそう」?
夫婦別姓において子供がいると聞くと日本では「子供がかわいそう」という意見も多いようです。
- 片方の親と苗字が違うので困惑する
- 事実婚の親であると分かるといじめにあう
- 戸籍上で親が入籍していないことで傷つく
しかしこれらはあくまでも日本に住んでいる場合ではないのか。
夫婦別姓であることが当たり前の香港では恐らく起きないこと。
確かに、将来日本に戻ったら上記のような生きにくさがあるのかもしれません。
娘にそんな生きにくさを与えるのは、かわいそうと感じます。
でも少なくとも私達はこの先10年日本に帰って暮らす予定はありません。
10年後の日本では、より事実婚などが一般的になっているかもしれません。
今、将来の不確定な一部の心配のために、夫婦別姓を解消しないといけないのか。
夫婦別姓をもう一度考える
もともと夫婦別姓にしたいと思ったのは、
「お互い苗字を大切に思っていて変えたくない」
「どちらかが譲り、どちらかが大切に思っている苗字を変えるのはフェアでないのではないか」
「苗字を変えなくても現在の生活環境で不便はなく、しっかり夫婦になる自信がある」
といったところでしたが
話し合っていくうちに私達の考えや思いに変化がありました。
子供のために夫婦別姓を解消するという話を何度も繰り返すうちに
「なぜ私たち夫婦は自分たちの希望する形が日本では認められないのか?」
「たくさん話し合って決めた夫婦別姓を、娘のためにあきらめるのか」
「そもそも 娘のために なるのか」
という話になっていきました。
妻の価値観
ここで少し妻の話をします。
妻は10代から海外で生活しており、
夫婦別姓や同性婚など、日本では正式に認められていない婚姻状況の知人も多く
自身の結婚を通して、そして知人の体験談などを聞く中で
夫婦別姓や同姓婚など、日本では認められていないのはおかしい。と感じることも増えたようです。
アメリカにはこのようなことわざがあります。
「The squeaky wheel gets the grease.(きしむ車輪は油をさしてもらえる)」
そう、日本の「出る杭は打たれる」と全く逆の意味のことわざがあるんです。
アメリカは民族的、宗教的にも様々な背景の人々が混在していて、価値観も多種多様なので、文句や不満などは主張しないと気づいてもらえないし、主張してこそ対策が練られるのです。
もちろん協調性が無く自分を主張するあまり周りに迷惑をかけるのは違うと思います。
ただ、周りと一緒であるために自分を抑える、自分の何かを変える。それは違うんでないか。
正しいと思うことを主張できるたくましさも必要なのではないか。
妻はきっとどこへ行っても誰に聞かれても
「夫婦別姓」を躊躇なく周りに伝え
「この人夫婦別姓だけど何も不自由なくとっても幸せそう」と思われる人間でしょう。
私は娘にもそんな風になってほしいと思いました。
「両親は夫婦別姓」であることを自信をもって周りに伝え
「あぁ夫婦別姓だけどとても仲良しで幸せな家族なんだな」と思われる家族を目指したい。
娘に伝えたいこと
というわけでまだ生まれてもいない娘に対して色々な思いが出てきました。
広い視野、柔軟な頭を持ってほしい。
正しいと思うことは主張できるようになってほしい。
少数派の気持ちや少数派の存在を理解し受け入れられるようになってほしい。
そんなことを話している中で、
私達が夫婦別姓の両親で、だけれども幸せな家族を築いていたら
それは娘にとって、むしろいいことなんじゃないか。
自分や自分の家族、大切な人の思いを優先すること
自分が少数派であっても、正しいと思うことをすること
それが私達が娘に伝えたいことじゃないか。
私たち夫婦の結論
夫婦別姓を継続
私たち夫婦がたどり着いた結論としては
夫婦別姓を継続する
万が一日本に住むことになり必要性を感じたら
そのタイミングで入籍を考える可能性もゼロではありません。
でもそれまでは、夫婦別姓。
必要であれば娘が傷つかないように、納得するように、何度でも説明すること。
形だけにとらわれず、マイナーであっても
自分たちのあり方は自分たちで選択し、幸せな日々を過ごす。
こういったことを生き方で示していけるように努める。
私たちは「夫婦別姓のまま、娘を迎える」ということに決めました。
さて、夫婦別姓の継続は決定しましたが
もちろん娘は苗字を二つ持つことはできません。
娘の苗字、どうするのか。
つづく